

バイナリーオプションでパーレー法は使える?

パーレー法の計算方法はどうやるの?
バイナリーオプションのような投資では、パーレー法が使われることがあります。パーレー法とは勝ったら取引額を倍にする方法で、低リスクで大きな利益を上げられる可能性があります。
バイナリーオプションをより楽しめるようになる方法の1つではありますが、実際に使うならメリットとデメリットを理解しておかなければいけません。そこで本記事ではバイナリーオプションのパーレー法について詳しく解説していきます。
- パーレー法は勝ったら取引額を倍にする方法
- 短期間で大きな利益を上げられる可能性があるのがメリット
- 分析が疎かになりやすい点には注意
- 上達したいならパーレー法は不要
パーレー法とは?バイナリーオプションでは使える?
まずはパーレー法について知らない人に向けて、パーレー法の基本的な特徴について詳しく解説していきます。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
勝ったら取引額を倍にする方法
パーレー法を一言でいうなら「勝ったら取引額を倍にする方法」です。たとえば、ペイアウト率2倍の取引で1,000円でエントリーして勝ったら、次は2,000円でエントリー、勝ったらさらに倍にして4,000円でエントリーするという方法です。
負けた場合は、倍にはせずにご自身が設定している最小の額で再度エントリーします。この方法であれば、1回目で負けたとしても最少額がマイナスになるだけですし、連続で勝ち続ければペイアウト率2倍なら、2倍・4倍・8倍・16倍・32倍と勝つたびに得られる額が大きくなるため、大きな利益を上げられるという考え方です。
また、連続で勝った後に負けたとしても、最初にエントリーした額が最少額であることには変わりないため、損失は少なく済みます。とはいえ、連続で勝ち続けるのは簡単ではないため、ただのローリスクハイリターンの取引方法ではなく「ローリスクハイリターンになる可能性がある取引方法」と考えましょう。
無限に勝ち続けることは不可能なので、一般的には事前にやめる回数を決めてエントリーします。回数に正解はなく、自分のやりやすい回数を決めるのが一般的です。
ペイアウト率が高いバイナリーオプションでは勝った時のリターンが大きい
バイナリーオプションでは、ペイアウト率が2倍を超えることも少なくありません。バイナリーオプション業者の中には、ハイローオーストラリアのようにペイアウト率が2.3倍の取引もあるため、パーレー法で連続で勝ち続けることができれば、リターンはさらに大きくなります。
1回の取引だと0.3倍の差しかありませんが、パーレー法は毎回勝った分を次のエントリーにも全額つぎ込むため勝つたびに額が大きく膨れが上がります。最小金額1,000円のパーレー法で勝ち続けたときのリターンを2倍と2.3倍で比較すると以下のようになります。
連続勝利回数 | 2倍 | 2.3倍 |
---|---|---|
1回 | 2,000円 | 2,300円 |
2回 | 4,000円 | 5,290円 |
3回 | 8,000円 | 12,167円 |
4回 | 16,000円 | 約27,984円 |
5回 | 32,000円 | 約64,363円 |
6回 | 64,000円 | 約148,035円 |
7回 | 128,000円 | 約340,482円 |
4回目以降は小数点以下が表示されるため、バイナリーオプション業者によって詳細な額は異なりますが、見ての通り2倍と2.3倍では大きな差が生まれます。そのため、高いペイアウト率で取引ができるバイナリーオプションでは特に大きな利益を上げられる可能性がある手法といえるでしょう。
長期的に見れば通常の取引と大差はない
パーレー法をする際に覚えておきたいのが、長期的に見れば通常の取引と大差はないということです。例えば以下のケースでパーレー法を使った時を考えてみましょう。
- ペイアウト率2倍の取引をする
- 長期的に見たときの勝率は50%
- 5回勝つまでパーレー法を続ける
勝率が50%で考えるなら、パーレー法で5回連続で勝つ確率は単純計算で0.03125%です。つまり、32回に1回勝てます。
そして、ペイアウト率2倍で5回連続勝った時に得られる額は32倍です。つまり、勝った時に得られる額と、負けたときになくなってしまう額は同額になります。
当然、ペイアウト率2倍・勝率50%の人が通常の方法で取引をした場合も、同じ額を勝って負けてを繰り返すだけで、得られる額となくなる額は同額です。そのため、長期的に見ればパーレー法も通常の取引も同じことをしているだけです。
あくまでエントリーの仕方を変えているだけで、パーレー法自体は稼ぎやすくなる手法ではないことは理解しておきましょう。
バイナリーオプションでパーレー法を使う時の計算方法
バイナリーオプションでパーレー法を使う時は、自分の勝率やペイアウト率から、勝ちやめにする回数を事前に決めておきます。回数を決める明確な判断基準はないので、連続で勝つことができる勝率と得られる金額を計算してご自身に合った回数を決めましょう。
それぞれの計算方法を解説していきます。
勝率の計算方法
連続勝率の計算方法は以下の通りです。
ご自身の普段のエントリー1回ごとの勝率に、連続勝利回数から1引いた回数分、ご自身の普段のエントリー1回ごとの勝率をかけます。つまり、連続勝利回数が3回ならご自身の普段のエントリー1回ごとの勝率の3乗、連続勝利回数が5回ならご自身の普段のエントリー1回ごとの勝率の5乗という形です。
たとえば、普段のエントリー1回ごとの勝率が55%で、連続勝利回数を5回に設定した場合に勝率を求めるときは、以下のような計算式となります。
普段1回のエントリーを55%で勝てる人は、5%の確率で連続5回勝利できるということです。
得られる金額の計算方法
得られる金額の計算方法は以下の通りです。
最初のエントリー金額×ペイアウト率×ペイアウト率…(連続勝利回数分かける)
最初のエントリー金額に連続勝利回数分のペイアウト率をかけます。つまり、連続勝利回数が3回なら、最初のエントリー金額にペイアウト率の3乗をかけます。
連続勝利回数が5回なら、最初のエントリー金額にペイアウト率の5乗をかけるという形です。
たとえば、最初のエントリー金額が1,000円、ペイアウト率が2.1倍、連続勝利回数が5回なら、得られる金額を求める計算式は以下の通りです。
1,000×2.1×2.1×2.1×2.1×2.1=40,841.01(約40,841円)
小数点以下の処理の仕方はバイナリーオプション業者によって異なるので、多少変化する可能性があることは留意しておきましょう。
バイナリーオプションでパーレー法を使った時のシミュレーション結果を紹介!
バイナリーオプションでパーレー法を使った時のシミュレーション結果を、最初のエントリー金額ごとに紹介します。なお、小数点以下はすべて切り捨てています。
最初のエントリー金額が1,000円
連続勝利回数/ペイアウト率 | 2.00倍 | 2.15倍 | 2.30倍 |
---|---|---|---|
3回 | 8,000円 | 9,938円 | 12,167円 |
4回 | 16,000円 | 21,367円 | 27,984円 |
5回 | 32,000 | 45,940円 | 64,363円 |
最初のエントリー金額が2,000円
連続勝利回数/ペイアウト率 | 2.00倍 | 2.15倍 | 2.30倍 |
---|---|---|---|
3回 | 16,000円 | 19,875円 | 24,334円 |
4回 | 32,000円 | 42,735円 | 55,968円 |
5回 | 64,000円 | 91,880円 | 128,726円 |
最初のエントリー金額が3,000円
連続勝利回数/ペイアウト率 | 2.00倍 | 2.15倍 | 2.30倍 |
---|---|---|---|
3回 | 24,000円 | 29,815円 | 36,501円 |
4回 | 48,000円 | 64,102円 | 83,952円 |
5回 | 96,000円 | 137,820円 | 193,090円 |
パーレー法をバイナリーオプションで使うメリット
続いてパーレー法をバイナリーオプションで使うメリットについて解説していきます。
後ほどデメリットについても解説しますので、双方を確認したうえでパーレー法を使うべきなのか検討しましょう。
ローリスクでストレス耐性を上げられる
パーレー法はローリスクでストレス耐性を上げられるのが大きなメリットです。バイナリーオプションは継続して勝つためにはストレス耐性の強さが非常に重要となります。
連続で勝った後の最大回数になるエントリーでは、大きなお金がかかっているのでプレッシャーやストレスを感じます。しかし、連続で勝った後に負けても、当初エントリーした額は最少額であることに変わりはないので、損失は少なく済みます。
そのため、低コストでストレスやプレッシャーを感じることができ、最終的にはストレスやプレッシャーに強くなり、冷静に分析がしやすくなるでしょう。
短期間で大きな利益を上げられる可能性がある
パーレー法は短期間で大きな利益を上げられる可能性があります。ペイアウト率2倍だと、5回連続で勝てば32倍になります。
エントリー額を変えない通常の取引では5回連続で勝っても5倍にしかなりません。このように少ない回数で一気に利益を上げられるため、時間をかけずに利益を上げたい人にはうってつけの選択でしょう。
ただし、勝率が低い人ではそもそもとして連続で勝つことは難しいです。そのため、どちらかというと勝率が高い人向けの手法ともいえるでしょう。
より楽しみ方の幅が広がる
パーレー法はより楽しみ方の幅が広がるのもメリットの一つです。バイナリーオプションは同じ額でエントリーを続けると飽きてしまうことも少なくありません。
飽きた状態で勝てるならまだしも、飽きて分析をするのをやめてしまい、負け続けてしまうのは避けなければいけません。そのため、飽きて勝率が下がるぐらいなら、パーレー法でこれまでとは違った刺激を得て、楽しみ方の幅を広げることも大事です。
パーレー法をバイナリーオプションで使うデメリット
続いてパーレー法をバイナリーオプションで使うデメリットについても紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
損益の計算が難しい
パーレー法を使うと損益の計算が難しくなります。損益の計算が難しいと、これまでどのようにして勝ったのか分析しづらくなってしまい、結果としてバイナリーオプションで勝つための力が付きづらくなってしまいます。
バイナリーオプションで勝つためには、どのような取引で勝ったのか、どれくらいの勝率なのかなどを記録して、分析することが大事です。このような分析をすることで、今までの自分のエントリーの仕方が正しいのか判断できるようになります。
そのため、本気で上達したいのであれば、パーレー法は使わない方が良いでしょう。
ストレスによってテクニカル分析が疎かになりやすい
パーレー法はストレスによってテクニカル分析が疎かになる可能性があります。もちろんストレスの感じ方は個人差があるため一概には言えないものの、バイナリーオプションで勝つためには常に平常心でいることが大事なのは間違いありません。
無駄にストレスを感じてしまうと、熱くなってしまいテクニカル分析で大事な部分を見落としてしまうケースもあるでしょう。パーレー法によってストレス耐性を上げることはメリットではありますが、そのストレスによって負けてしまう可能性もあるということは理解しておきましょう。
エントリーすることに固執してしまう
エントリーすることに固執してしまうのもデメリットの一つです。パーレー法は事前に最大勝利回数を決めてしまうので、勝利回数を達成するまでエントリーし続けてしまうケースも少なくありません。
たとえば、勝利回数を5回に設定してしまっているがために、4回連続で勝った後に、エントリーポイントが見つからないにも関わらず、無理やりエントリーして負けてしまうという場合もあるでしょう。そのため、特に熱くなりやすい人はパーレー法は向いていません。
【結論】本気で稼ぎたい場合はパーレー法は不要
結論としては、本気で稼ぎたいのであればパーレー法は不要です。長期的に見ればパーレー法を使っても通常の取引と大差ありませんし、むしろストレスによって負けてしまう可能性もあります。
また、バイナリーオプションで勝つためにはご自身の勝率から、どのような取引で勝てているのか、分析の仕方は間違っていないのかなどを考察することが大事です。パーレー法は損益の計算が難しく、記録を疎かにしてしまいがちなので、上達する上では障害になってしまうでしょう。
そのため、基本的にはパーレー法は使わないようにしましょう。
バイナリーオプションでのパーレー法に関するよくある質問
- マーチンゲール法とパーレー法どちらがおすすめ?
- マーチンゲール法と比べるなら、パーレー法のほうがおすすめです。マーチンゲール法は資産が一気になくなるリスクを秘めているので避けましょう。
- パーレー法は最大何回までがおすすめ?
- パーレー法をするなら、最大でも5回までがおすすめです。6回を超えると勝つのが難しくなってくるので、基本的には5回以下に留めましょう。
- バイナリーオプションでパーレー法を使っても勝てない?
- パーレー法を使ったからといって勝てることはありません。勝つためにはチャートを分析することが大事です。
- パーレー法を使ったら口座を凍結される?
- 基本的にはパーレー法を使っても口座は凍結されません。ただし、場合によっては禁止されている可能性もゼロではないので、規約を確認した方が良いでしょう。
まとめ
- パーレー法は勝ったら取引額を倍にする方法
- 短期間で大きな利益を上げられる可能性があるのがメリット
- 分析が疎かになりやすい点には注意
- 上達したいならパーレー法は不要
パーレー法は短期間で利益を上げられる可能性があるものの、メリットに比べてデメリットのほうが大きいです。そのため、基本的にはバイナリーオプションではパーレー法は使わない方が良いでしょう。
特に初心者のうちはパーレー法には頼らず、分析を重視してください。勝率が高くなり、手っ取り早く稼ぎたいと考えているのであればパーレー法を活用するのは一つの手です。